平成21年度 座敷わらし祈願祭 その2
もとより関東より春夏がひと月遅れ、秋冬がひと月早い岩手県の片田舎。
4月の28日の外気はスイトンで温まったはずの身体をひやりと吸い取る。もどった旅館の客は私一人のみ。ゴールデンウィークにこの按配。これで商売になるのか?
ガランとした部屋。古畳の上に合成樹脂のゴザを敷き詰めてごまかした部屋はコンセントが一個きりしかなく。延長コードの口は一個きり。テレビをつければストーブがつかず、ストーブをつけようとしても点かない。こんな部屋ではすることも無く風呂に入ります。
多少ぬるい湯に身体を沈めてもやはり一人のみ。中庭からは大型石油ボイラーの燃え盛る音がゴウゴウ響いてくる。
泣けました。
翌朝、平成21年4月29日。
駅前のみやげ物屋は8時から開きます。朝が早いのは田舎のいいところ?酒種糀の饅頭を朝飯代わりにむさぼり、バスで座敷わらし神社のある大出の集落へ。このころになればやはり先帝陛下の恩恵をこうむり、晴れの特異日の様相を呈してまいります。
式の幕が早池峰神楽の前奏とともに上がる午前11時を待ちつつ木造の中で燃え盛る灯油ストーブに当たっておりますと、わきから声をかけられます。
つづく
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