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江差の繁次郎  貧乏神と福の神

貧乏もんの繁次郎、正月だというのに晴れ着の一枚もなく、仕事着姿でプラプラ
していますと、かつての仕事仲間、三助がやって来ました。

今では小金をため込んで羽振りがよく、最近では「山久」などと屋号を名乗って
いつも繁次郎を小馬鹿にするイヤな奴、紋付きを自慢げに着こなしております。
三助は貧乏ななりの繁次郎にイヤミたっぷりに

「おやおや貧乏神、新年早々何処さ行くだ?」

繁次郎はカチンときて、

「貧乏神は繁次郎の家から出て、お前の家さ行くとこだべさ。」

三助は正月そうそう縁起でもないと逃げ出してしまいました。

帰り道、またしても繁次郎に出くわした三助は今度は愛想笑いして

「おやおや福の神様、何処へいってきなされた?」

繁次郎は

「福の神様はお前の家から出て、繁次郎の家さいくとこだべさ。」

行きも帰りも繁次郎に言い負かされた三助でありました。

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