平成11年度、平成16年度座敷わらし探訪 新館の唸り声 その1
座敷わらしを緑風荘にて目撃したのは平成10年。
それから1年後の平成11年夏。私は再度緑風荘、槐の間に宿泊しました。自分が期待するような幸福、宝くじや出世にめぐり遭わなかったからですが、このときはあいにく目撃には失敗。翌朝実にさわやかに目が覚めました。
平成16年初夏。
この年に母を失い、実家で色々始末をつけたのち、東京へ帰る道中の途上、また緑風荘を予約しました。このころになればもう槐の間は延々と予約満杯。数年先まで予約を待つような状態になっております。そこで仕方なく、新館の部屋で満足しました。
新緑まぶしい金田一温泉。革靴履いて駅から宿までの道中はまことに辛い。ショルダーバックの紐が肩にギチラギチラと食い込みます。やっとのことで到着した緑風荘。全く外見は変わっていません。昭和30年代の小学校のような新館も、曲がり屋をトタン葺に改装した旧館も。
私にあてがわれたのは、新館の「目の前に銀杏の大木がある部屋」でした。
とりあえずお風呂。風呂場も何ら変わってなどおりません。
夕食時間と相成ります。お食事はそれぞれの部屋にかかわりなく、旧館の大広間。平成7年夏の訪問の際、K君と女将さんに案内された部屋で取ります。向かう最中に、槐の間へと続く縁側がチラリと見える。昔は暖簾で仕切られていた縁側は、今では簡単なドアが設けられておりました。その周囲にもぬいぐるみの山。
座敷わらし様に捧げられた人形やおもちゃ、ぬいぐるみで、槐の間は飽和状態になってしまったようです。
大広間に並べられた各自の膳の前で、夕食。今晩の槐の間は二名様お泊りのよう。大広間には福山雅治の「桜坂」がオルゴールメロディーで流れ、やはり部屋のあちこちに座敷わらし様に捧げられたと思しきぬいぐるみの山。日本一恵まれた子供ですね。
座敷わらし様を目撃した晩はビールに大量の飯で腹キツキツでしたので、今晩は日本酒を注文します。
満足して部屋に帰って就寝。
翌朝、朝6時。私の耳に懐かしいメロディーが流れ込みます。あの、座敷わらしさま目撃のBGMであった「恋は水色」!今回は以前のような2小節のみではなく、最後まで演奏してくださいました。しかし枕元には陰は立たず、体は蒲団の中で自然に動きました。
奇妙な面持ちで、浴衣のままで朝食の大広間へ。どうやら昨晩槐の間に泊ったお客は、朝飯も取らずにはや立ちしてしまったようでした。臨席のおじさんが、「『槐の間』、泊れなかった?」と残念そうに聞いてきます。懐かしい味の朝飯を平らげて朝風呂。
部屋に戻っても時間は余っております。
どーせすることもない。私は蒲団にもぐりこみました。
二度寝の極楽・・・
続く
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金田一温泉 緑風荘 地域:安比高原・八幡平・二戸 |
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